ＮＥＣ、中国で高齢者サービス・介護施設向け～中国の大手高齢者サービス運営会社より大規模施設向けシステム開発を受注～

時間：2012-03-01

ＮＥＣの中華圏における事業統括会社であるＮＥＣ（中国）（注1）は、ＩＣＴとセンサ、タブレット端末を活用して、施設管理・介護管理業務の効率化や質の高い高齢者向けサービスの実現に貢献する、高齢者サービス・介護施設向けソリューション事業を本格展開します。

その第一弾として、中国の大手高齢者向けサービス運営会社である汇晨養老集団とこのほど、本分野に関するソリューション提供に合意しました。

ＮＥＣ中国は汇晨養老集団の運営する施設向けのソリューション開発を受託します。これは、高齢者向けサービスや介護施設入居者向けの統合管理システムであり、施設運営、介護業務管理、PCやサーバ等の資産管理などを総合的に行います。同システムと連携し、施設のサービス・設備を全て使用できる「一卡通」（非接触ＩＣチップ内蔵カードキー）を持つことで、利用者は、入退管理、位置確認、施設内のサービスガイド表示、施設利用記録など、様々なサービスを使用することができるものです。

更にＮＥＣ中国は、汇晨養老集団に対し、ＮＥＣのタブレット端末4000台とPC、サーバ、通信機器などを提供する予定です。タブレット端末は、無線LANに接続され、施設内等の様々な領域で活用される予定です。例えば、医療介護者が入居者の基本情報、検査結果、診療記録、処方情報を確認したり、高齢者の食事管理・注文サービス、食堂のメニュー表示、電気・水道・ガスなどビルの設備管理・修理や保守点検などにも利用できます。また将来的には、電子化された医療情報を総合的に確認しながら遠隔診療にも活用する予定です。

質の高い高齢者サービスへの事業投資・運営管理を行う汇晨養老集団は、中国で新たな高齢者サービスチェーンを開設する計画を打ち出しています。その構想のもと設立された傘下の「北京汇晨来福宮」は、高水準の環境や設備などのインフラを備え、日常の家事サービスから食事や入浴サービス、介護、ヘルスケア、文化・娯楽など、50以上の多様なサービスメニューを備えた高齢者サービス・介護施設です。延べ床面積3.9万平方メートルの一期プロジェクトでは、712床の規模でサービスを開始しており、将来的には15,000床への拡大を予定しています。

現在、全体の8.5%を占める中国の65歳以上の人口は、2020年には総人口の11.7%近くを占める1.7億人という高齢者国家になると言われています。また中国の一人っ子政策の影響などにより独居高齢者も急増しており、生活レベルの向上に伴い、高齢者向けサービスへのニーズは多様化・拡大しています。

ＮＥＣは今後、コンサルティングを含めた中国での高齢者サービス・介護施設向けソリューション事業を推進し、中国の高齢化社会に向けたサービスの開発と、社会インフラの構築に寄与していきます。今後、世界トップクラスの顔認証技術による入退管理、センサ・クラウドコンピューティング活用による高齢者向け介護見守りサービス等を強化し、高齢者サービス・介護関連領域のＩＣＴ化と、より魅力的なサービスの実現・標準化を図り高齢化社会に貢献していきます。

＜NEC（中国）の概要＞
会社名：日電（中国）有限公司　NEC (China) Co., Ltd.
設立：1996年11月
董事長・総裁：木戸脇　雅生
資本金：157百万ドル
事業内容：キャリアネットワーク、ITソリューション、プラットフォーム、サービス、プロジェクタ＆ディスプレー製品、ソフト製品の開発、販売等

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