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NEC、工業製品・部品の個体を識別する世界初の「物体指紋認証技術」を開発 ~ トレーサビリティ・真贋判定・品質管理などに適用 ~

2014-11-18

    NECは、工業製品・部品の表面に自然発生する微細な紋様(物体指紋)をもとに、製品の個体識別を実現する世界初の「物体指紋認証技術」を開発しました。

    本技術は、人間の目では判別が困難な製品ごとの固有の紋様(物体指紋)を、スマートフォンやタブレット端末の内蔵カメラで認識し、事前に登録した紋様の画像データと照合することで、製品の個体を瞬時・高精度に識別します。

    本技術を利用することで、企業において、従来、識別用タグや特殊加工を付与できなかったさまざまな物品に対する個体や製造元の識別を可能とし、ITによる管理・効率化の適用対象を飛躍的に拡大します。

    NECは今後、本サービスの実用化を進め、製造業や流通業など様々な業種への展開を目指します。

    NECは、社会ソリューション事業に注力しており、その中核領域の一つであるビッグデータ事業を強化しています。新技術は、ビッグデータの活用領域を大きく広げるものとなります。今後もICTを活用した高度な社会インフラの実現に貢献していきます。

利用例1:流通トレーサビリティ(バッグ)利用例1:流通トレーサビリティ(バッグ)
利用例2:真贋判定(ミシン)利用例2:真贋判定(ミシン)
利用例3:部品管理・保守作業管理(ボルト)利用例3:部品管理・保守作業管理(ボルト)

背景

 

ものづくりや流通の発展・グローバル化にともない、世界中で大量に製造・流通される製品を管理し、品質保証やメンテナンスなどの顧客サービスを提供することが重要となっています。これまで、個々の製品を管理するためには、バーコード・ICチップ・ホログラムシールなどの識別用タグを取り付けたり、製品に特殊加工を施すなどの手段が用いられてきました。しかし、大量の製品の一つ一つにタグや特殊加工を付与するには膨大なコストと時間を要します。また、識別する際にも専用の装置や専門家の人手を要するなど、個体識別を様々なシーンで活用することは困難でした。

 

 

本技術の特長

 

このたび、NECの世界No.1の精度(注)を有する指紋認証をはじめとする様々な認識技術を応用・進化させ、製品の個体や製造元を識別する「物体指紋認証技術」を開発しました。本技術の特長は次のとおりです。

 

 

1.      製品・部品の製造時に自然発生する紋様“物体指紋”を認証

金属やプラスチック製品・部品の表面に、製造時に自然発生する微細な紋様(物体指紋)を画像認識し、クラウドを介して事前に登録したデータベースと照合することで、個体や製造元を識別する技術を開発。“物体指紋”は、たとえ同じ製品であっても、人間の指紋のように個体や製造元ごとに異なるとともに、製造時に自然発生し、人間の目では判別が難しいほど微細なため、部品表面を意図的に加工することが困難。これらにより、識別用タグを取り付けたり、特殊加工を施すなどの手段を用いず、低コストかつセキュアに製品の個体識別が可能。

 

 

 

2.      スマートフォン・タブレット端末で、手軽に、いつでも、どこでも利用可能

一般的なスマートフォンやタブレット端末のカメラ部分に専用アタッチメントを取り付けて撮影するだけで、微細な”物体指紋“を高精度に認証可能な「特徴抽出技術」を新たに開発。これまで、タグを用いずに製品自体を調べて真贋判定や製造元を識別するために必要だった、特殊な分析装置や知識・技術を持つ専門家の分析が不要となった。本技術により、カメラを搭載した安価な汎用端末があれば、だれもが、いつでも、どこでも製品を識別・認証できるグローバルなトレーサビリティを実現。

 

 

 

本技術の適用例

 

本技術の主な適用例は、次のとおりです。

 

 

1.      流通トレーサビリティ

バッグや財布など服飾製品の部品(ボタンやファスナーなど)の“物体指紋”を登録・認識し個体を識別。これにより、いつ、誰が、どの店舗で購入したかなど、製品のトレーサビリティを向上し、販売店・製造ルートの特定による製品保証の信頼性向上、製品のプロモーションなどに活用可能。

 

 

 

2.      真贋判定

工業用機械に付与されるエンブレムやロゴマークの”物体指紋“を登録・認証し個体を識別。これにより、特殊な識別用タグやシリアルナンバーがなくても、製品の真贋判定が可能となり、低コストかつ効率的な模造品対策、ブランド保護を実現。

 

 

 

3.      部品管理・保守作業管理

ネジやボルトなど、識別用タグやシリアルナンバーを付けることが困難な小部品の”物体指紋“を登録し認識。これにより部品管理をIT化し、部品の形状・長さなどの確認を、取り付けた後でも外すことなく可能とし、保守・点検作業の効率化や付け間違えによる事故の防止に貢献。

 

 

なお、NECは本技術を、NECグループが開催する「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2014」(会期:11/20(木)~21(金)、会場:東京国際フォーラム(東京都千代田区))にて、展示します。

「C&Cユーザーフォーラム&iEXPO2014」について http://jpn.nec.com/uf-iexpo/index.html

 

NECグループは、「2015中期経営計画」のもと、安全・安心・効率・公平という社会価値を提供する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進のICT技術や知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。

 

 

以上

 

 

 

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(注) NECプレスリリース(2014年8月21日発表):

「NEC、米国国立標準技術研究所(NIST)の指紋認証技術のベンチマークテストにおいて第1位の評価を獲得」

http://jpn.nec.com/press/201408/20140821_02.html

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本件に関するお客様からのお問い合わせ先

NEC 研究企画本部 プロモーショングループ

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