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2015-7-9
NECは、島根県・津和野町において、土砂に含まれる水分量を解析することで、土砂斜面の崩壊の危険度を高精度に算出するための実証を開始しました。
本実証は、NECが世界で初めて(注1)開発した、土中の水分量から土砂斜面の崩壊の危険度をリアルタイムに把握できるデータ解析技術(注2)を利用します。
また、今回の実証実験では、「土中水分計」の他に、「振動センサ」を用いた検証も行います。NECは世界で初めて、土中の水分量により変化する「土砂の重量」・「土中の水圧」・「土砂の粘性」・「土砂の摩擦」と、土砂の振動特性の相関関係を発見しました。本実証実験では、振動特性の変化で、土砂斜面の崩壊の危険度を把握できるかを検証します。
NECは社会ソリューション事業に注力しており、中でもグローバル成長戦略の柱として「セーフティ事業」を強化しています。今回の取り組みもその一環であり、今後も新技術の開発・実証を進め、安全・安心な社会づくりに貢献していきます。
【背景】
自治体が土砂災害に伴う避難勧告・指示を発令する際の判断情報の一つとして、都道府県と気象庁が共同で発表する「土砂災害警戒情報」があります。一部の自治体は、この「土砂災害警戒情報」に加え、斜面に設置した監視カメラ・ワイヤセンサ・傾斜センサなどの情報も収集しながら、実際に避難すべき地域を特定し、統合的に避難を伴う判断を行っています。このような方法では、前兆現象を把握してから実際の崩壊が起こるまで、わずかな時間となることもあり、より早い段階から土砂の状態を把握する方法として、土中に専用のセンサを複数埋め込むことで、土砂斜面の危険度を算出する技術が開発されています。
NECが2015年4月に開発した世界初の技術は、従来、土砂斜面崩壊の危険度を算出するのに必要だった、「土砂の重量」・「水圧」・「土砂の粘着力」・「土砂の摩擦」など、降雨量により変化する土砂状態の指標データを、「土砂に含まれる水分量」のみから算出可能とし、水分量を計測するだけで、リアルタイム・高精度に斜面の危険度の把握を実現するものです。
【「振動センサ」を用いた実証実験について】
NECは、土砂が物体同様、重量・構造・材質等の性質により異なる振動特性を有する可能性があることに着目し、世界で初めて、土中の水分量により変化する「土砂の重量」・「土中の水圧」・「土砂の粘性」・「土砂の摩擦」と土砂の振動特性に相関関係があることを発見しました。今回、実フィールドにて、振動特性と発見した相関関係から、土砂斜面の崩壊の危険度を把握できるか検証を行います。
「土中水分計」は電極の経年劣化や、土中における導電時のイオン移動により土質変性が生じることから、定期的な交換や測定場所の変更が必要となるなど、長期間の測定に課題があります。「振動センサ」は土砂の振動特性の変化を受動的に測定できることから、センサの劣化や周囲を変性させる影響が生じないため、将来的には「土中水分計」に代わる、より長期間の測定に適した手法になると見込んでいます。
島根県・津和野町は島根県の南西部に位置しており、周囲は水辺や山陰に囲まれています。
津和野町は、2013年7月、豪雨の影響により河川の増水や土砂災害などの被害を受けて以来、災害に強いまちづくりの整備を進めており、今回の実証実験はその活動の一環となります。
【今後の展開】
NECは今後、島根県津和野町をはじめとした自治体や大学・研究機関と共同で実証実験を進め、さらなる技術強化を行うとともに、2015年度中の実用化を目指します。
NECグループは、「2015中期経営計画」のもと、安全・安心・効率・公平という社会価値を提供する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進のICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
以上
(注1)2014年11月18日、NEC調べ。
(注2)2015年4月13日発表『NEC、世界初、土に含まれる水分量から、土砂斜面の危険度を高精度に算出できるデータ解析技術を開発』
http://jpn.nec.com/press/201504/20150413_01.html
<本件に関するお客様からのお問い合わせ先>
NEC 消防・防災ソリューション事業部
E-Mail: sales-ds@dis.jp.nec.com
<本件に関する報道関係からのお問い合わせ先>
NEC コーポレートコミュニケーション部 大関
電話:+81-3798-6511
E-Mail:n-ozeki@cb.jp.nec.com
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